光の曲芸【サグラダファミリア】
これ、なんだか知ってます?
教会なんですって。
聖堂の祭壇側。リスボンで見てきたものも然り、わたしの知ってる聖堂のどれとも違う。これはですね、えー、いわば、まさに、これまでのゴシック建築の、おー、常識を覆すものと、いえるのではないかと。
実際、祭壇はこの向こうにあるんだけど、ついたてのところに厳しい顔つきをしたスーツマンが仁王立ちしていて、中は撮影禁止です。あと写真、よく見たらさりげなく傘の下にちっちゃい3人目のイエスさんがいる。
この、幹から枝が伸びているように見える柱たち。一般的に聖堂の内部は、イエスの生涯を表す彫刻などが装飾されていることが多いけど、空間を大事にしたガウディはそれを造らず、ここに森を表現したのだとか。それで外側のあの造形美ですね!!
この「樹木のような柱」たち、全部で36本。よく見ると色も太さも違う。この支柱たちを、ガウディは花崗岩や玄武岩など4種類の石の特性を見抜き使い分けているんだって。柱の星型のようなギザギザした曲線も美しさと強度を兼ね備えた設計。さすが、アイデアだけじゃなくてすべて計算しつくされているのね。これがガウディの亡くなる2年前に思いついたって本当?ガウディ、天才か?(天才です)
聖堂の正面側にある石板。サグラダファミリアは「石の聖書」と呼ばれているように、聖書の一説でも書いてあるのかな。読めません!
正面側はまだまだ造り途中。
ガウディの建築物の一番の特徴は曲線。これは詩人ゲーテの『自然論』から「自然に直線は存在しない」という言葉にヒントを得ているのだそう。だから、あ、これガウディだなってわかるんだよな。
写真にすると光の感じがうまく映らなかったけど、ここ、塔の一部分かな。この時間バエるみたいで、女子たちが順番こに、この前で何度も写真撮ってた。みんなそんなに頑張らなくても十分可愛いよ!
楽しみにしていたステンドグラス。この時間は西側の、夕日を連想させる暖色系の光がとても美しい。ちなみに東側は地中海をイメージさせる寒色系。朝はまた全然違う表情が見れるんだろうな。
時間や天候、見る角度で光は如何様にも変わる。
とにかく、ふつくしい。これらすべてが、100年以上前に彼の頭の中にあったのかと思うと。
もう何時間でもここにいられる。この美しさ、まさに神様のおうち。
入場時間は決まっていても、制限時間はないので、夕方はたぶんお昼頃からいる人たちで人数的にピークだと思うんだけど、その割に聖堂内は静か。
それは、ツアーの参加者はイヤホンでガイドの話に耳を傾けているし、思い思いに写真を撮ったり、残りは黙って電話してるから。滑稽です!わたしもその内のひとりですが!
天井。葉っぱの隙間から光が差し込むような自然な光と、それを内部に拡散させる設計、あらゆる採光の技術を取り入れているそうだけど、難しくてよくわかりません!ただただ、引き込まれる。
首が辛いのです。